朝。徹夜明けの朝。

上野の駅のホーム。君はすでに立っていて「よう」と顔で言った。僕は右手で「ああ」と答えた。発車までのわずかな時が長い沈黙の時間になった。君の荷物はと言えばくちゃくちゃのバックがひとつ。そのバックからタバコを取り出して口にくわえて「火ぃ貸してくれや」と言った。「ああ」私は言ってハイライトに火をつけそれからライターを投げた。君が息を大きく吸い込んで天井に向かって煙をゆっくりと吐いた。セブンスターだった。発車のベルがなったときひとこと「じゃあな」と君は言って浅間に乗り込んで行く。「ああ」と僕は言い背を向けた。
上野駅13番ホームあれが25年も前の出来事だとは思いにくい。ずいぶん前のできごとだ。ずいぶん前のできごとだ。
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